2010年7月9日金曜日

罵詈雑言

『死ぬ価値なし』とよく言われたものでした。
放屁の度、あまりの悪臭のために。
最近では、嫁までにも『腐っているんじゃないか?』とまで言われております。
僕自身の人格についてなのか、内臓についてなのか、問い返すのはやめとこう。

不快な出来事は心優しき人をして罵詈雑言を吐かせしめます。皆様もご注意を。



罵詈雑言といえば、
米原万里さんの小説『オリガ・モリソヴナの反語法』を思い出す。
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いつになったら分かるんだい!
 自分のチンボコより高くは飛べないものなんだよ!

このセリフ、作品の登場人物たる、
舞踊教師オリガ・モリソヴナが、レッスンの際に生徒達に向かって発する言葉。

罵詈雑言として完璧すぎるセンス……。 胸に響きます。






ロシア語同時通訳者にして、エッセイスト、小説家の米原万里さんは、
他のエッセイでもそうだけど、言葉の切れ味が凄まじい。
言葉へ対する感性が尋常じゃない。
毎度毎度、辛らつな言葉とシモネタがユーモラスに(それもすごい速度で!)交じり合ってしまう。


他にもすんばらしいのがたくさんあって、


「去勢豚はメス豚に乗っかってから考えるっていうんだ!
「他人の掌の中にあるチンポコは太く見える」
「七面鳥もね、考えはあったらしいんだ。でもね、結局はスープの出汁になっちまったんだ」

どれをとっても完璧。自分が罵られている気分です。嗚呼。



ロストロポービッチ(Mstislav Leopol'dovich Rostropovich)などの演奏家が来日した際も、必ず米原さんが通訳していたこともあって、小説の中にもロストロポービッチの話題なんかも出て来たりする。


「客への迎合癖が、知らず知らずのうちに身についてしまうのですよ。指が太くなったり怪我したりするより、その方が音楽にとっては、はるかに致命的なんだ」


また、良く出来てるのは言葉だけじゃなくって、小説自体がすさまじく面白い。
愚生のすっからかんの頭も、梵鐘よろしく何度も、ゴーンゴーンと打ちのめされちまいました。


しかし、罵られすぎには注意せんとな。









◎ 米原万里 
はっきりいって、どれもこれも痛快にして辛辣、そして爆笑。

不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か  米原万里 (文庫) 
不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か 米原万里 (文庫) 



ヒトのオスは飼わないの?  米原万里 (文庫) 
ヒトのオスは飼わないの? 米原万里 (文庫) 



 打ちのめされるようなすごい本   米原 万里 (文庫)
打ちのめされるようなすごい本 米原 万里 (文庫)



ガセネッタ&シモネッタ  米原万里 (文庫) 
ガセネッタ&シモネッタ 米原万里 (文庫) 




嘘つきアーニャの真っ赤な真実  米原万里 (文庫) 
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 米原万里 (文庫) 




米原万里の実妹は井上ひさしさんの奥さん。
井上ひさしさんも日本語の達人だが、その日本語本は軽妙絶品。
私家版 日本語文法  井上 ひさし  (文庫) 
私家版 日本語文法 井上 ひさし  (文庫) 


自家製 文章読本   井上 ひさし  (文庫) 
自家製 文章読本 井上 ひさし  (文庫) 




元外交官・ロシア情報収集・分析のエキスパートの佐藤優さんの本。米原万里さんが、橋本龍太郎元首相に襲われかけたという話がでてくる。
 インテリジェンス人間論 佐藤 優  インテリジェンス人間論  佐藤 優 (単行本)
インテリジェンス人間論  佐藤 優 (単行本)






◎ ロストロポービッチ
リヒテルとの共演がすんばらしい。

 ベートーヴェン:チェロソナタ第3番&第4番&第5番 ~ ロストロポービッチ (CD) 
ベートーヴェン:チェロソナタ第3番&第4番&第5番 ~ ロストロポービッチ (CD) 


  バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 ~ ロストロポービッチ (CD)
  バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 ~ ロストロポービッチ (CD)






◎ ますます罵倒したい人のために
 賞賛語(ほめことば)・罵倒語(けなしことば)辞典  長野 伸江 (著)  (単行本)
賞賛語(ほめことば)・罵倒語(けなしことば)辞典  長野 伸江 (著) (単行本)





罵倒はしないが、けなし芸としては最高峰の斉藤美奈子さん。言葉の切れ味はとんでもね。
 読者は踊る 斎藤 美奈子 (文庫)
読者は踊る 斎藤 美奈子 (文庫)



本の本―書評集1994‐2007 斎藤 美奈子 (単行本)
本の本―書評集1994‐2007 斎藤 美奈子 (単行本)





喋りの速度が異常に遅い中島らも氏が「口げんかに勝ちたい」と一念発起して記した『舌先の格闘技』。
舌先の格闘技  中島 らも  (文庫)
舌先の格闘技 中島 らも  (文庫)



◎ おまけ
元メダリストのことを滅茶苦茶にいってる曲「ガッツ!メダリスト 」。めちゃオモロイ。
 ハッスル ~ Garlic Boys  (CD)
ハッスル ~ Garlic Boys  (CD)

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