2011年8月2日火曜日

「う」を描く色鉛筆

うすぐ4歳になる娘ウイが、
最近になってようやっと興味をもったのか、
ひらがなの練習していらっしゃる。




面白いのは
「うい」と自分の名前はなんとなく書くことはできるけれども、

「うい」の「」が、
「うま」「うさぎ」「うし」と同じ「」なんだよ、

と妻が言うと
さっぱり、不思議でならない様子。


「うま」の「」と
「うい」の「」が同じ?
????と(かなり)混乱気味。



い出したのが、
「リンゴ5個とみかん3個を足して幾つですか」という算数の問い。
この解の「8」というのがどうしても納得がいかない子がいるとかなんとか、
何かの本で読んだ。りんごとみかんは違うのに…どうやって足して8になるのか。

森毅だったか、吉田武だったか。
LINK
LINK




きっと、「うい」も「うま」もそれ以上は分解不可能な
アトムというか、元素みたいなものなのに、
音で分解して、「同じ、、だよ」なんて言われても…
…ましてや、「うい」と「うま」は違う生き物なのに、、
ということなのかな。



彼女にとって、
音や文字はきっともっと具体的なモノで
要素や記号のように抽象化されたものでないんだ。


数というものに全てを還元してしまう、あるいは数以外のものを捨象する。
「8」に至るこの思考の操作。「う」に至る道も似たもんかな。
これって、ものすごいワンステップ、なんだろうなぁ。

LINK

この???のひっかかり、
こちらも傍らで見ていて面白い。



本を読む僕の隣で必死に文字を練習してる。
まだ、絵と線と文字の区別もあいまいな世界の中を
娘は1本の色鉛筆で旅行中。

2011年4月30日土曜日

一体、何やったんやろ?

昨年読んだ本で、
一番面白かった、いや衝撃的だったのは




ロベルト・ボラーニョの『野生の探偵たち

LINKLINK






こういう本は安易な感想・まとめ・書評なんてさせてくれない。
一言で言えば


「全ての根無し草のために」

かな。




メキシコの1920年代に起こった前衛芸術のムーブメント
エストリデンティスモ”(絶叫主義、過激主義とも)に参加した
女流詩人セサレア・ティナヘーロを追い求める20世紀後半の若者二人。
その遍歴。流浪、芸術談義、恋愛、バカ話。



主人公たちの阿呆で真摯な生き様が良いんだな。

舞台や語り手は次々と入れ替わり、
凝縮された短編映像は途切れ途切れのロードムービー。

語り手の饒舌、表現の豊かさ。

自分の10代後半~20代半ばくらいの生活を少し思い出す。
まぁ僕の場合は、ただのアホな生活だけで真摯さなんてカケラもなかったけどね。





LINK


写真家であり、政治活動家であったティナ・モドッティ(Tina Modotti、そのパートナーの写真家エドワード・ウェストン(Edward Weston)1920年代のメキシコでエストリデンィスモの芸術家達と遭遇。




「自分」をさす言葉というのは無限に存在する。
私はサラリーマン。と一先ずは言えるけど、職業だけが自分をさす言葉ではない。



言い換え、他の表現、自分の枠組みを揺るがす表現。

ナニをどう呼ぶかは、今まで、出会ってきた人やモノ、事件との関係。

これから何に出会うか。
関係が変わったり、増えたり。
呼び方も、捉え方も変化する。



放浪、想像が出来ることの、表現の数。




LINK

モドッティ達と親交のあった、メキシコ人ミゲル・コバルビアス(Miguel Covarrubias
彼は、イラストレーターとして初期ブルースやジャズエイジの挿絵、ファッション誌の表紙の絵を描いていたり、バリ島を調査して文化人類学者と呼ばれていたり、歴史家、画家など、一つの呼び方ではおさまらない。バリ島で案内役となったのは前回のブログで書いたヴォルター・シュピース。右はコバルビアス作の1932年2月号「Vanity Fair」の表紙。





「野生の探偵たち」は詩人と詩を追っかけて各国を遍歴する。



詩は、言葉を与えることで、
与えられた事物・事象たちを日常の世界から、その取り決めから解放する。
試みに、今目の前のあるモノをいつもと違う言葉で呼んでみる。
それを続けていくと、目の前にあるモノが違う様相を帯びていく。





















アフリカ系アメリカ人で詩人・作家ラングストン・ヒューズ(Langston Hughesも若き日にアメリカでの人種差別を逃れ、キューバ、メキシコを旅した。1925年の処女詩集『The Weary Blues (邦訳:ものういブルース)』のイラストもコバルビアス。NYのハーレムにて1920年代に、多くの黒人作家、詩人、画家、ジャズ・ミュージシャンが活躍。ハーレム・ルネッサンスと呼ばれる時代にヒューズやコバルビアスは生きた。



Charleston (Runnin' Wild Medley)  





ハーレム・ルネッサンス期、初期JAZZピアノの巨人、ジェームス・P・ジョンソン(James・P・Johnson)。セロニアス・モンクも彼の家の近くで育ち、憧れていたとか。




移動を続ける人は、自分では気づかないうちに多くの顔をもつに至る。
いつだって自分の顔は一つだけど、自分をさす言葉、世界を語る言葉が増えてしまう。


ある詩を説明して、といわれても不可能だ。詩は読まれる度によって意味を変える。
いつだって詩は一つだけど、詩を語る言葉が増えてしまう。



「野生の探偵たち」は詩人を追っかけ、詩を追っかける。
そうこうしているうちに、世界を組み換えてしまう表現の謎を追っかけている。
ような気がした。








ちょっと思い出したけど、
甲本ヒロトは「わけのわからないものになってしまいたい」
と昔TVで喋ってたな。






わけのわからないもの。







「一体なんやったんだろう? わけわからんな」

















2011年3月27日日曜日

今、家へ帰るところ

この前のブログで書いた
友人夫婦はフランスに帰った。
みんな日本からどんどんいなくなるねぇ〜


「みんな月へいってもた」
じゃぁないですが、、、


相変わらず避難所暮らしの友人もいたり、
海外の友人からは「いつでも逃げてこい」なんてメールが来たり。


さてさて、何を大事にして生きていくかな、と迷う暇なく、
妻と愛娘が二人、そして友人達、あとはフトコロとかな。



Nina Simone sings Everyone's Gone To The Moon (ニーナ・シモン「みんな月へいってしまった」)





ともあれ
あまり悲しいニュースばかりで気が滅入ってしまうので、
今日は久々に名作『ヘドウッグ・アンド・アングリーインチ』を観た。



やっぱり凄い映画だ。
ゲイ映画という風にはくくれない、アンバランスで、過激にセンスの良い。
内容はまぁ見て下さいな。

LINK



全然ご時世に関係なくてすまんけど、
日頃から思うのは、何で同性愛ってこうも差別されんのか、不思議でならん。

僕自身はヘテロ(異性愛)なのですが、友達で同性愛者がぼちぼちいて、
大抵のヤツはそのことを隠して生きてるんだな。



LINK
ジュリアン・シュナーベル監督『夜になる前に』 キューバの亡命作家レイナルド・アナレスの自伝小説を映画化。
キューバ革命政府はゲイには厳しかったんだな。




別に同性でも結婚できてもええんちゃう? 養子とかで子供もってもええんちゃう?
行政的というか制度的にまだ追いついてなくても、
隠す必要の無い風潮くらいにはなればええなと思う。
別に誰が誰を愛そうとかまへんやろ。




事件、情報、感覚、偶然、邂逅。
何を大事にしてどう生きるかなんて、
他人が口出しやおしゃべりはできても
制約が過度にかかるなんて全く馬鹿げた話。






キューバの至宝ボラ・デ・ニエベ。彼はキューバにて投獄されなかった数少ない同性愛者だとか。






LINK
投獄と同性愛といえば、やはりこの映画『蜘蛛女のキス』。アルゼンチン作家マヌエル・プイグ原作。
今まで見た映画ランキングでも上位に入るなぁ。
野谷文昭さん訳の文庫版もすこぶる良い。




LINK
アルゼンチンと同性愛といえばウォン・カーウァイの『ブエノスアイレス』。
公開されたのが、丁度香港返還前でしたね。
香港と中国との同性愛的な関係のメタファーでもある。




LINK
ちょっと映画からはそれるけど、
現代バリの音楽、舞踊、絵画をバリ人と共に創り出した
ドイツ人ヴァルター・シュピース
彼も第二次対戦中に同性愛者であるという理由でオランダ政府に逮捕された。








強固と思われているような常識やシステムが一夜にして変わってしまう。
今、ぐにゃぐにゃと新しい方向へと流れも傾きつつある。
ちょっと柄にもなく、いろんな意味で、愛について考えてしまうな。




矢野顕子 愛について





友人がこんなことをつぶやいていた。
@haruhi69 ドラたちが人類の存亡を賭けた大冒険をしても、冒険が終わって家に帰ったら、普通に家があって、「おかえり」って言ってくれる人たちがいる。これは本当に大事なことだ。F先生が気をつけて描いていたって気持ちが今になって凄くわかる。

今、家へかえるところ。




まぁ今日はこんなとこで。




2011年3月15日火曜日

はじまりはみんなパイパン



福島の原発が大変だってんで
本日、
妻の友人である東京在住の2人(仏国人、秋田県人の夫婦)が
京都の我家へ避難していた。















フランス大使館じゃぁ、「関東から、いや、日本からはよう逃げろ」と勧告がでてるのさ。
まぁ、原発に関する国内国外の発信情報の温度差はさておき、
我家でしばらく生活することに。



ともあれ、
仏国人のワリオ君があまりにシケタ面しているので、

さっそく日本語講座を開いてあげた
もちろんテキストは「いろの辞典」(日本語のエロに関する言葉の辞典)

LINK


最初に教えた言葉は基本中の基本「パイパン」。
ワリオ君と俺は初対面だが、パイパンの四文字でもはや心が通じたようだ。
パイパンはすごいな。




楽観的、悲観的、ニュースを見てるとどちらにも転ぶ原発、
被災地域の情報に胸が詰まる、言葉を失う、やるせない。

我が子を見て、抱きしめたくなる。
阪神大震災で失った知人を思い出す。
遠方にいる友人達がいまだ心配だ、
避難生活を強いられている奴もいる。


そして、これはまだ、はじまりにすぎないだろう。




そんなときにこの闖入者たちが我家へきて
ちょっとした馬鹿話。
おかしな共同生活がはじまった。




仏国人のワリオ君からはお返しに
「地下鉄のチケット」というフランス語の隠語を教えて頂きました。
地下鉄のチケット





Epilation ticket de métro
Epilation maillot ticket de métro: 
 appelé aussi "américain".Pour celles qui n'ose pas encore l'intégrale mais n'en sont pas loin

2011年3月6日日曜日

願わくば全ての浮き沈みはベッドの中で

とは
トム・ウェイツの言葉。




ちょい忙しくって またブログさぼり気味。
体調の崩し気味
ああ 




願わくば全ての浮き沈みはお布団の上で








おまけ

2011年2月11日金曜日

みんなホントに月へいってもた

今日は、雪です。皆様正気でお過ごしですか~~?
夏の気だるさに弄ばれたい、
アンニュイ・ラスナイ♪ おざなりなプレイ(BOØWY)♪な夜、

 そんなわけで、
終電逃し会社で一夜過ごしました!


営業部長はお酒のニオイプンプン朝にやってきて
今わたしはいい塩梅の部長に頂いたウィスキーボンボンをかじりながら、

BOØWY  「わがままジュリエット」

見てますよ!




ええいままよ、
そろそろ帰るかな、と思ったら、
こんなの見つけた。



仲村トオル

「愛のままにわがままに僕は君だけを傷付けない」朗読









さて売る油もなくなってきたんで
立花理佐 リサの妖精伝説でも見てかえろっと

2011年2月5日土曜日

船とチェンバロ

フック船長って、チェンバロ弾きなんだな。
あー知らなかったよ。



今日、娘とディズニー「ピーターパン」見てたら、
如何にも優雅に音色を奏でていたよ。


あー知らなかったワイ。子供の頃見てたのになぁ。
大人になったら見えんのか



チェンバロ(英語:ハープシコードHarpsichord。フランス語:クラヴサンClavecin
と言えば、
エディット・ピヒト=アクセンフェルトとかも良いなぁと思いますが、
フック船長のプレイは何かぐっと来たよ。片腕ワニに食われたのにさ。


アクセンフェルト -JS Bach / Edith Picht-Axenfeld, 1968: Goldberg Variations, BWV 988 - Variations 7, 8, 9




アニメ界の凄腕演奏家…
といえば、
やはりコヤツか…






フック船長は一応両手で演奏してたけど、
片腕のピアニストと言えば、Yuri Markin

Yuri Markin - Sweet Georgia Brown (one hand style bebop piano)




ちなみにハウンド・ドッグ・テイラーは6本指!(あと、豊臣秀吉も)



Hound Dog Taylor "Wild About You Baby"





ともあれ、
朝から子供はテンションたけーな、
と週末。

2011年2月3日木曜日

ウッパ&ネギーニョ

久しぶりに友人(鳥人)の斉藤友秋が京都に遊びに来た。



彼には
「ロックを担うかもしれない男」とか
「ただの鳥(ガラ)」
「ブラックバード」




不可思議な別名があるが、ともあれ久々でうれしい。



彼とは良く夜通しレコードを聴き入ったもので、
今思ってもええ時間やったな。色んな話をした。
空間と時間が曲がってしまうほど。


Eduardo Lagos - Zamba del que se queda

エドゥアルド・ラゴスを知ったのも斉藤さん宅だったな。


車でわが家まで、この鳥男を運んでいるときに
車内にエリス・レジーナの歌う「ウッパネギーニョ」がかかった。


Elis Regina "Upa Neguinho"



ブラジル音楽には造詣の深い、斉藤さん。
ブラジル音楽はそこそこしかしらない私。

二人ともブラジル音楽を聞き始めたきっかけが、
この曲「ウッパネギーニョ」だったという事実が判明、
しかも何故かその時履いていた靴下が二人とも同じだった、
気持悪い、
そんなわけで車内でちょっと盛り上がる。



「響きがええよな。
大声で叫びたいな、この響き

ウッパ! ウッパ! ウッパ! ウッパ! 
ネギーニョ! ネギーニョ!
ウpp! ッパ! ネギー! ニョ!


どことってもおもろい言葉の響きや」




まぁとりとめもなく、馬鹿な話も弾んで
またまた空間と時間が曲がってしまうのでした。


エリス・レジーナとエルメート・パスコアル(Elis Regina e Hermeto Paschoal)
の凄すぎるイパネマ



ちなみ昔
斉藤さんとは
「雪肌&キヨミズ」という渋谷系デュオを組んだことあったな。


一日だけ。
作った曲のタイトルは「離婚マニア」。




斉藤友秋のブログ「野鳥入門」
斉藤さんの曲が試聴できる→EIMOSEZ RECORDS 



◎ エリス・レジーナ Elis Regina

Elis & Tom
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in London
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Montreux Jazz Festival
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パスコアルとの競演が聞けます。




◎ エドゥアルド・ラゴス Eduardo Lagos
Asi Nos Gusta
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2011年1月29日土曜日

けふをはじめとおもはむや

タイトルは道元の言葉。



毎年のことなんですが、

こないにクソも寒いと、
お尻も核融合して湯気なんて出てしまいますよね。
そんなわけで、こんばんわ。


この時期になると、


「僅かに日が沈むのが遅くなってきたか! おう!」
「バス停にいるおっさんのズラが少し変わったかも」


とかとか、
無理やり「小さい春」と見つける遊びをしたくもなります。


寒い! 
冬は早く禁止したほうがいい!
というくらい冷えますな。


(先日購入した超防寒スリッパ。オフィスにて使用。ウサギはいてるみたいや)



そんなわけで、今日もホットななんばーいってみよ。(もはや凍えてる)
Eddie Jefferson "Freedom Jazz Dance"



それにしても、
ある日
宇治駅近くのコンビニで見つけた
永谷園が出してる「生姜チャイ















びっくりするほど生姜きいてて美味かったぞ(コンビニものにしては、だが)


でも一日だけおいてて、その後見てねぇ



◎ Eddie Jefferson
Vocal Ease
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2011年1月18日火曜日

きのこ、そこの毛

寒いのなんのって、


雪!!
道、凍結しとるがな。。


昨日の晩は、
なにやら珍しいチーズ、
というか珍しいキノコの入った、
すんげい臭くておいしいチーズを食べた。

(写真:セップきのこ入りカマンベールチーズ、の食べさし)


臭いと美味いはつながってる……
何故だ…

 
 










珍しいキノコ舞踊団、ではないが…
ハイパー♪アセロラ体操 珍しいキノコ舞踊団





しかし、
キノコといえば、
友人のヨース毛君の音楽ユニット・ザッハトルテが作曲した
教育テレビで使われてる「ドコノコキノコ」が紅白歌合戦にでてたなぁ〜
本人達はでてないけど……紅白たぁ、すげぇな、おい、おごってくれよ。

-ドコノコノキノコ- ザッハトルテライブ@Dufi








無理矢理、
キノコつながりで、
eddie marcon のLIVE@姫路マッシュルームでものっけとこ

eddie marcon  "dust dance"







◎ キノコ関連

『きのこ文学大全』 飯沢 耕太郎 (著)
LINK




ジョン・ケージ(John Cage )は作曲家としてだけではなく、キノコ研究家としても有名。
キノコを好む理由の一つは、辞書で "music" の一つ前が "mushroom" だったからだと言われている。ケージはキノコから創作や思想の着想を得ており、みずからの音楽論とキノコの関係について語り、キノコの生態が出す音について想像し、エリック・サティの音楽をキノコにたとえた。 (wikiより)
『サイレンス』  ジョン ケージ (著) 
LINK


『4人の奏者のためのコンストラクション』 ジョン・ケージ:
LINK


高橋悠治が奏でる、というより打つ、サティ。かっこいい。
サティ:ピアノ作品集
LINK


高橋悠治の妹、高橋アキ が奏でるサティ。また別の物語になってしまう。
LINK

あと、
松岡正剛がジョン・ケージとの幻覚キノコ話を書いてる話とかも面白い。



◎ ザッハトルテ
パリ市ロマンチッ区
LINK

おやつは3ユーロまで
LINK


2011年1月14日金曜日

間に合わない

何もおこらない映画。
とある夏の日を切り取ったような。


カメラを持ったこともない僕が言うのもなんだが、
こういう映画は撮ろうと思って撮れるもんじゃないよな。


是枝 裕和監督の『歩いても 歩いても』を見た。

LINK

家族が実家に集まれば、何かが起こる。
爆弾と優しさがいつも隣り合わせだ。連れ合いがあれば、言わずもがな。
そして、何事もなかったかのように、続いていく。


しかし、何ともない会話の連続が、何とテンポよく自然なことか。
日常、他愛ない会話なのに、ふとそれは意味深なセリフにも思えて。




「家族ってこんな感じやなぁ」と映画をみて思うとき、
単純に「家族のあたたかみ」を強調するものだが、この映画はそんな安易さを許さず、
苦い、苦い。
でもかすかにある甘みと笑い。苦笑とはこのこと。



いつもながら、
是枝作品のなかで生というやつは死の周辺でぐるぐる緩やかに旋回している。

失われたものは遠く、見えもせず、きまぐれに生活上の空間に現れて、
焦がれるままに捕らえてみても、覗いた手の中で見たものは過去への憧憬。



仲は悪くはないはず、が、どこかテンポはあわない。
極端に遠ざかることなく、決してその距離間は縮まることなく。
家族への距離、過去への距離、たまたまめぐり合った者たちの距離。



「いつもほんの少しだけ間に合わないんだよな。いつもそうなんだ。」
とは物語中のセリフ




頭の中で何かがかちんと鳴ってしまった。




◎ イーサン・ケイニン(Ethan Canin)

エンペラー・オブ・ジ・エア』 …秀逸な短編集。「頭の中でなにかがかちんとなる」所収。


LINK



2011年1月9日日曜日

松とブギウギ

家の松がとんでもなくのび放題。

てなわけで知り合いに紹介してもらった
クボさんという若手の植木職人に手入れして頂いた。


(のび放題の松とクボさん)







ちなみに松は英語では”Pine"

BGMには何がよいやら、
Pineといえばこれしかない!
てなわけで初期ブギウギの偉大なピアニスト・パイントップ・スミス Pinetop Smith
お庭の様子を伺いながら家ではブギウギを聞いたり




とは言えPinetopって別に松の意味でもないらしく、

"インディアン(ネイティブアメリカン)の牛革と交換取引されたウイスキー"、
とか
もっと単純に
”違法かつ質の悪いウイスキー”
らしい
(Western Slang&Phraseの"Pine Top"の項目  と
Online Ethmology Dictionaryの"Pine"の項目 を参照)



Meade Lux Lewis - Boogie Woogie ミード・ルクス・ルイスはパイントップと同じ下宿に住んでた事もあるらしい




ついでにブギーの女王もかけてみよ。

笠置シズ子 買物ブギ



もはやブギは良くなってただの自宅DJ
雪村いづみかけちゃお

雪村いづみ: Ain't Cha-Cha Coming Out T-tonight




とかなんとか僕が遊んでるうちに
クボさんの手さばき軽く、



こんなんでました!

















すっきりしましたわ〜

2011年1月6日木曜日

義と湯

義兄から沢山音源をいただいたー
前日のブログで書いたけど、


持つべきものは続きで
からもヤマザキマリの漫画『テルマエ・ロマエ』をプレゼントされました。

嗚呼、ありがたや、ありがたや。




「古代ローマの男、
現代日本の風呂へタイムスリップ!」


と帯にあり、


面白いなぁ。物語の型は毎度同じなれど、つかる湯はいつも新鮮かな




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今僕は京都は宇治市に住んでる。

ちょっと前、
大分県に温泉付き一軒家というのが売り出されてて、
しかも格安。かなり惹かれたなぁ。



温泉あれば、なんとなくうまくいきそー


とか わめいてたら
嫁に殴られて撃沈→沈没しました。




そういえば、福井の方に温泉つかりにいったのも2年くらい前か……



でも
温泉あったら何でも良い気分にならないかい?


夢見るよ、温泉。ああビバドド。





種村季弘池内紀の編集した温泉百話東の旅西の旅
でも読んで屁でもこいて寝るとしよ。


◎ 温泉の本

ああ、温泉―種村季弘とマニア7人の温泉主義宣言 [単行本]
LINK


2011年1月5日水曜日

おっと新年〜

ブログほったらかしてるまに 新年じゃないか!



今年はこの曲から初めて見よう
Chubby Parker!
正月との関係は特にないけど……



Chubby Parker - King Kong Kitchie Kitchie Ki-Me




ええねぇ〜。


今年も皆様宜しくお願いいたします。
まぁ頑張ってアップしてこ。



しかし
正月そうそうに義兄から
挨拶がわり?
John Fahey関連のCDとアメリカのルーツミュージックの音源をがっつり
プレゼント。
ああ、持つべきものは義兄やなぁ
有難い





◎ John Fahey
LINK

 
 
 

John FaheyといえばThe Red Crayolaともやってましたなぁ
 
 
 

これこれ↓
The Red Crayola Live 1967
LINK


 
 
ちなみに

The Red Crayolaジャケがかっこええのがおおいんや。


聞きたくなってきたなぁ。
 
 
  The Red Krayola ~Hazel
LINK

かっこいいなぁ

The Red Krayola ~Fingerpainting
LINK

The Red Krayola ~Soldier Talk
LINK





こんなとこにしとこ

よろしゅー